召西奴は帯素とヤンジョンの取引のことを朱蒙に話した。
あの職人は朝鮮の流民ではなく漢の手下なので気をつけるようにと。
ヤンジョンの陰謀は始まっていた。
応援の職人を次々と夫余に送り込み、いずれは自由に夫余宮に出入りできるようにしようという魂胆である。
ヤンジョンは職人に伝令を送り、わざと鉄器製作を遅らせるよう指示した。
王妃は神女を通じて、凶兆が現れたのは陛下が神宮をおろそかにしたからであるという噂を流させようとしていた。
陛下から愛されない寂しさが憎しみへと変わってきているのだった。
柳花が陛下に会いにきた。
勝てる確信はないが、戦争をして勝てば流民を救えるだけではなく、陛下の権力を脅かす王妃一味の野望を抑えることができると進言した。
朱蒙はヨンポを呼び出し、帯素に勝つ方法があると言った。
それは漢四郡を制圧することであるとけしかけた。
朱蒙は護衛武官たちに鉄騎軍と戦うコツを伝授した。
とにかく兜と鎧の隙間の首を狙うということ。
漢の皇帝はソナミとの戦争が終わるまでは周辺国との友好を維持するとの意向である。
それを伝えるためソルランが夫余に赴いた。
突然のことに帯素は慌てふためいた。
両国の緊張を高めた張本人のヤンジョンが今更娘を送って「友好」とは。
陛下は鼻であしらった。
ソルラン始め玄菟郡の使者を典客部でもてなすため一緒に歩いていると、前から延陀勃の一行がやってきた。
その場では取り繕ったが、後で帯素はまた召西奴に会いに来てこう言った。
「今からでも私を選ぶなら、桂婁に漢の炒鋼法を伝授する。
それに夫余と桂婁で軍事同盟を結んで桂婁が卒本を統一できるように手を貸す」
召西奴はそれには答えず、
「帯素王子とヤンジョンの娘ソルランが結婚するという噂を聞きました」
と言った。
帯素は否定したが、顔には明らかに狼狽の色があった。
ソルランが連れてきた玄菟城の役人と夫余の工房の職人が深夜に密会をしていた。
朱蒙はその証拠を押さえた上でしばらく泳がせておくことにした。
陛下は臣下を集め、真番・臨屯を攻撃すると言った。
護衛総管である朱蒙がその理由を述べた。
反対する大使者、帯素の前でヨンポは朱蒙の意見に賛成した。
怒り狂う王妃に、帯素は玄菟との取引を打ち明けた。
玄菟城の間諜である鉄器工房の職人は戦争のことを早速ヤンジョンに知らせに行った。
ほぼ同時に帯素もヤンジョンに使いを送り、陛下の戦争の意思を撤回させるので心配しないようにと伝えた。
召西奴は軍商として夫余の戦争に加わりたいとの意向を示し、ヨミウルに吉兆を占ってもらった。
戦争に不安を示す重臣達を集め、朱蒙は護衛部隊の実力を披露した。
戦争の準備に忙しい朱蒙に会うために召西奴は自ら夫余宮に出向いた。
戦争を始める朱蒙と軍商になるという召西奴、お互いを気遣い抱き合った。
それを帯素が見ていた。
陛下が四出道に犬使者を送り、2万の兵を出すように命令した。
馬加は王妃から言い含められているので、
「四出道からは1人の兵も出さない」
と言い、犬使者の首級を陛下に送りつけた。
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